東京都中央区日本橋。日本橋髙島屋三井ビルディングの1階に、300年の伝統と革新を一度に楽しめる茶房があります。名前は「山本山 ふじヱ茶房」。
お茶本来の豊かな味わいを五感で味わうことのできる「ふじヱ茶房」。お茶や甘味だけでなく、山本山の海苔を使った「ふじヱ茶房」ならではのお食事やテイクアウトできるお弁当も楽しめます。滞在中、毎日通う外国のお客様もいるほどの人気店です。
今日は社員の森本さんにインタビュー。最高級の海苔を使用したテイクアウト弁当「にほんばし海苔弁当」の魅力や、店内の楽しみ方について教えていただきました。
目次
和の真髄を五感で楽しめる「山本山 ふじヱ茶房」
明るく洗練された空間が特徴の「山本山 ふじヱ茶房」。ガラス貼りの店内にお邪魔すると、清々しい空気に包まれ、一瞬にしてリラックスした気持ちになります。
それもそのはず、自然光がさんさんと降り注ぐ明るい店内では、お茶の香りが漂い、どこからともなく水のせせらぎが聞こえてきます。そして、お店の方の息をのむほどの美しい所作。都会の喧騒を忘れ日本の伝統を感じる唯一無二の体験に、お店に入るだけで心が安らぐと同時に高揚した気分に。
素材の恵みが詰まった“海苔”が主役の「にほんばし海苔弁当」
山本山の魅力はお茶だけではありません。パリッと小気味よい歯応えと、海を感じる香りが広がる海苔も山本山を代表する人気商品です。
人気商品の「にほんばし海苔弁当」で使用している海苔は、有明海産の中でも特に吟味を重ねた海苔「にほんばし」を使用しています。にほんばし海苔弁当の特徴は、なんと言ってもおかずが無いこと。まさに、海苔を楽しむお弁当です。
お米は、甘味が強い島根県飯南町産コシヒカリを使用しています。主張をしない甘味の強いお米は、海苔の美味しさを引き立ててくれるメリットもあるそうです。
見た目は普通の海苔弁当ですが、侮ることなかれ。ご飯の上には自家製出汁醤油たれ、じゃこオリーブオイルなどが隠れています。なので、食べる位置によって違った味を楽しめるのが特徴です。
ちなみに、森本さんのおすすめのお弁当の食べ方は、最初にじゃことオリーブで塩味を感じたあとに、自家製出汁醤油の甘味を楽しみ、最後に梅干を食べることです。一緒に食べる食材によっても海苔の風味が変わるので、さらに海苔の魅力を感じることができるそう。
これぞ究極の海苔弁当！「にほんばし海苔弁当」 2,200円（税込）を実食
それではお待ちかね、一度見たら忘れられない「にほんばし海苔弁当」をいただきます。
『おかずがなくて2,200円！？』と、正直お値段にびっくりしましたが食べて納得。海苔だけでこんなに満足度が高いんだと、海苔弁の概念が変わる一品でした。
お弁当にトッピングしている「バラ干し」は見た目がふわふわしているので、「口の中で溶けるかな？」と思ったのですが、噛めば噛むほど海苔の弾力を感じられ、海苔の風味が口いっぱいに広がります。
お米はほんのりと甘く、ふっくらした食感。自家製醤油たれと海苔とご飯のアンサンブルがこれまた絶妙。「シンプルイズベスト」の意味がわかりました。
そして何よりも印象的だったのが海苔の圧倒的な存在感です。香り、風味、味、弾力、喉越し、後味まですべてにおいてパーフェクト。五感に染み渡りました。
素材の味を思う存分に楽しめるシンプルだけど奥深い「にほんばし海苔弁当」。
素材の味を楽しめるお弁当は、大切な方への差し入れはもちろん、自分へのご褒美にもピッタリです。ご馳走さまでした。
家庭で海苔をおいしく食べる秘技は「炙り」
森本さんに家庭で海苔をおいしく食べる方法を聞いたところ「海苔を食べる前にコンロで軽く遠火で焦げない程度に海苔を炙ること。ポイントは、ツルツルした表と表を合わせて2枚重ねにして、ザラザラとした裏面を炙ると香りがしっかり残ります」という答えが返ってきました。
炙ることで海苔の水分が飛ばされて海苔の風味とパリッとした食感が楽しめるそう。手巻き寿司や海苔巻きだけでなく、自宅で海苔弁をつくるときにも使えるテクニックです。
日本最古の茶商として創業した山本山。丸ごと楽しめるお茶の魅力とは？
日本最古の茶商として創業した山本山。現在の永谷園の創業者の先祖である永谷宗円によって煎茶が発明され、それを最初に販売したのが山本嘉兵衛商店（現在の山本山）です。そして6代目のときに「玉露」を発見しました。普段私たちが慣れ親しんでいるお茶文化の発展に寄与してきたのが山本山です。
山本山 ふじヱ茶房では、全国各地から取り寄せられたお茶や季節のお茶もいただけます。
お茶の旨味を最大限引き出すために、オーダーいただいたお茶に合わせて温度とお茶っぱの量と抽出時間を変えている山本山。使用する茶器も使用するお茶っ葉によって変えているそうです。
洗練された空間で楽しむこだわりのお茶と食事
ふじヱ茶房の店内では、お茶のスペシャリストがお客様の気分に合わせてお茶を選ぶこともできます。スタッフと会話をしながらお茶を楽しむのもふじヱ茶房ならでは。店内もリラックスして過ごせるように、水の音や広々とした空間でお客様をおもてなし。忙しさを忘れて、ホッと一息つける日本橋のオアシスのようなお店です。
店内では平日カウンター席限定で提供している手巻き寿司や、お茶や海苔を使用したスイーツもお楽しみいただけます。今回ご紹介した「にほんばし海苔弁当」はお持ち帰り専用ですが、店内では、季節の食材を使った小鉢付き「にほんばし膳」として食べることができるそうです。
洗練された空間で、山本山が織りなす和の魅力にたっぷりと浸ってみませんか？
山本山 ふじヱ茶房 店舗情報
店舗名：山本山 ふじヱ茶房
住所：東京都中央区日本橋2-5-1 日本橋髙島屋三井ビルディング 1階
営業時間：物販 10:30〜18:30
：喫茶 11:00〜18:00(L.O 17:30)
：喫茶 お持ち帰り弁当 11:00〜18:00
