1965年に創業した『とんかつ まい泉』は、10坪の小さなとんかつ店から始まり、全国にその名を馳せる老舗ブランドへと成長しました。
看板商品の『ヒレかつサンド』は、行楽シーンやお土産としてはもちろんのこと、制作現場でも高い人気を誇り、2024年には第1回 日本ロケ弁大賞「金賞」を受賞。そのこだわり抜かれた味わいに加え、持ち運びに適したサイズ感や食べやすさも支持され、多くの人々に愛され続けています。
今回『とんかつ まい泉』の広報担当である小出さんと齊藤さんにお話を伺い、『とんかつ まい泉』の歴史や、金賞を受賞した『ヒレかつサンド』のこだわりについて詳しく教えていただきました。
目次
「デパ地下」の先駆けとして、黎明期からまい泉が築いてきた伝統
1965年、『とんかつ まい泉』は東京・有楽町の日比谷三井ビル(現在の東京ミッドタウン日比谷)の地下に、わずか10坪ほどのカウンタースタイルのとんかつ店として誕生しました。創業者は小出千代子氏。もともと主婦だった彼女が「商売をしたい」という想いからはじまったのが『とんかつ まい泉』でした。
お店の近くには宝塚劇場があり、多くの女優さんが来店していたなかで、「幕間に手軽に食べられるものが欲しい」というお声をいただきました。そこで開発されたのが、看板商品の『ヒレかつサンド』です。
衣装を汚さず、メイクも崩れにくいよう工夫された、食べやすいサイズ感の『ヒレかつサンド』。その手軽さとおいしさが、今でもなお幅広い層のお客さまに親しまれている理由といえるでしょう。
さらに、1968年には日本橋三越本店の地下1階にまい泉初のデパート売店をオープン。いわゆる「デパ地下」の先駆けとなる存在でした。店内で『ヒレかつサンド』をつくりたてで提供するスタイルは、『とんかつ まい泉』の味をより多くのお客さまに届けるきっかけとなります。
『ヒレかつサンド』だけで1日3万食!大量注文ができる生産体制もロケ弁としての魅力
『とんかつ まい泉』のお弁当の評価が高まるなか、1995年には神奈川県に工場を設立。また2008年に『とんかつ まい泉』はサントリーホールディングス株式会社の一員となり、家業から企業へと成長します。これにより広い市場への展開が可能となり、2013年には大阪工場も竣工しました。生産体制を一層強化し、安定した品質で大量注文にも柔軟に対応できる体制を整えていったのです。
その象徴ともいえるのが、サントリーグループのスポーツ大会でのエピソード。
「年に一度開催される、サントリーグループの社員が集まるスポーツ大会で、まい泉のヒレかつサンドやお弁当を提供しました。その数はなんと1万9,000食。工場をフル稼働させ、お客様からのご注文と並行しながら対応しました。大変だった分、現場では印象深いエピソードのようです」高い品質を保ちながらも安定した供給体制が、お客様からの信頼につながっているのでしょう。
老舗の味がさらに話題に。ロケ弁を切り口に広がったヒレかつサンドの魅力
2024年第1回 日本ロケ弁大賞で「金賞」を受賞したことをきっかけに、『とんかつ まい泉』の『ヒレかつサンド』は“ロケ弁”としての認知をさらに高めました。
「受賞により、新たなお客様にも手に取っていただく機会が増えました。反対に、これまでデパートなどのテイクアウトやレストランを通じて『とんかつ まい泉』をご存じだったお客様からは、ロケ弁としても人気なのかと驚いていただいたり……改めて多くの方に注目していただけたことが嬉しいです」
今やロケ弁の定番として多くの現場で親しまれる、『とんかつ まい泉』の『ヒレかつサンド』。手軽に食べられるサイズ感や持ち運びのしやすさ、子どもからご年配の方まで楽しめる柔らかさや味わいなど、私たちの生活の様々な場面で活躍しています。
ヒレかつ、衣、ソース、パン―すベての細やかな技が金賞の秘訣
第1回 日本ロケ弁大賞「金賞」を受賞した『ヒレかつサンド』(税込464円)は、一見シンプルながらも細部にまでこだわり抜かれた逸品です。ヒレかつ、パン、そしてソースというシンプルな組み合わせだからこそ、素材や製法に徹底した工夫が施されています。
ヒレかつは『とんかつ まい泉』の看板商品でもあり「箸で切れるほどの柔らかさ」が大きな魅力。その秘密は、徹底したお肉の下処理にあります。豚肉は一枚一枚丁寧に筋切りし、余分な脂身や筋を取り除くことで、しっとりとなめらかな口当たりに。ほどよい弾力と柔らかさのバランスが絶妙です。
『まい泉』では商品ごとに最適なパン粉をつくっており、パン粉専用のパンを一から焼きあげるほど。最もバランスの良い食感になるように、粗さを調整したパン粉は、ヒレ肉との相性を最大限に引き出します。
「味の決め手となる秘伝のソースには、国産の生野菜や果物がたっぷりと使われています」
野菜や果物の甘みがしっかりと感じられるまろやかな味わいでヒレかつのおいしさを際立たせます。そんな秘伝のソースにおいて最大のポイントとなるのが「スパイス」です。
「スパイスは粉状のものを使うのではなく、工場で挽いたばかりのフレッシュなものを加えることで、香りと風味を最大限に引きだしています」
ヒレかつをサンドするパンにも、一切の妥協はありません。『とんかつ まい泉』の『ヒレかつサンド』専用にオーダーメイドされたパンは、ふんわりとした口当たりとなめらかな食感で、カツやソースとの一体感を演出します。2023年1月にはさらなる進化を求め、サンドのパンをリニューアルしました。常に改良を重ね、ヒレかつサンドに適したパンを追求しつづけています。
ヒレかつの形状も以前はやや丸みを帯びた形でしたが、具材が隅々までしっかり行き渡るように四角い形へ変更。これにより、どこを食べても均等にカツとソースの味わいを楽しめるようになり、より満足感を感じてもらえる仕上がりとなりました。
食材の細部にまでこだわる姿勢こそが、『とんかつ まい泉』の『ヒレかつサンド』が長年愛される理由でしょう。シンプルだからこそ、ごまかしは一切効きません。食材の一つひとつに丁寧な技が込められています。
“お客さまの「おいしい笑顔」のために、「まごころ」を込めて商品をつくり、「おもてなし」の心を持って販売する”まい泉が大切にしている考えです。
そんな想いは味へのこだわりにとどまらず、お弁当箱など随所に散りばめられています。実際に『ヒレかつサンド』のパッケージも改良を重ね、持ち運びしやすく形が崩れにくい形を実現しました。
100年超企業を目指して。まい泉が広げる「とんかつ文化」
2025年、『とんかつ まい泉』は創業60周年を迎えます。しかし、さらなる成長に向けその歩みを止めることはありません。目指すのは100年を超えて愛される企業。
現在、まい泉の店舗は関東を中心に展開していますが、今後は関西や東北にも拠点を広げていく展望があるそうです。また、海外にも進出し、日本のとんかつ文化を世界へと広めるべく新たな挑戦を続けています。
「青山本店では、外国人観光客の来店が年々増えており、最近では外国人のお客さまが半数を超える日もあるほど。とんかつの人気が世界的に高まっているのを実感しています」
日本国内のみならず、世界中に広がる『とんかつ まい泉』の味。2025年は国内、海外とも複数の店舗オープンを予定しており、さらなる店舗拡大を目指しています。その根底にあるのは、「もっと多くの方に、まい泉のお弁当とおいしさを知ってもらいたい」という変わらぬ想い。
何十年にもわたり愛されてきたまい泉の味と品質を守りながら、まごころを忘れず、より多くの人にその魅力を届けていくために。これからも、まい泉の挑戦は続いていきます。
『とんかつ まい泉』について
創業は昭和40年。たった10坪のとんかつ店としてオープン以来、創業者の想いを繋ぐ料理人たちがお客様のお腹と心を満たすお弁当をつくっています。厳選された素材を使用し、ロケや会議・接待など、様々なシーンで大活躍中。ぜひご賞味ください。