職場で食べられるオカンの弁当。11人の女性チームが作る「アホウドリ」の想いとは?

夕食の支度をするときのような、心地よい音が響いています。


東京都豊島区要町。山手通りから一歩中に入った裏路地に、ひときわ懐かしさを感じさせるお弁当屋がある。お店の名前は「アホウドリ」。店内は昭和の台所で母親が夕食の支度をするときのような、心地よい音が響いています。

今日はフジテレビの人気深夜番組「セブンルール」にも出演されたアホウドリ店主の大石真理子(おおいしまりこ)さんに、お弁当のこだわりから個性豊かなメンバーのマネジメントまで、テレビでは語れない裏側を明かしていただきました。

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写真真ん中がオーナーの大石さん

アホウドリは、オーナーの大石さんを含め11名の女性スタッフでお店を回されています。お弁当の店頭販売の他にも、ケータリング、社員食堂など、働く方に家庭料理を提供しています。

大石さんの仕事をするときのモットーは「好きな人のために好きな人と仕事を続ける」そのための方法を考えたところ、大石さんの得意な料理に辿り着きました。手段の一つに弁当やケータリングがあるそうです。


10名いらっしゃるスタッフの皆さんに共有しているのが、求人の募集をしていない時に集まってくれた方であること。「一緒に飲んだら楽しそうだな。友達になれそうだな」と思うほど、オーナーの大石さんと価値観が似ているスタッフさんが集まっています。

大石さんいわく、お客様に喜んでいただくお弁当を作るには「良い人間関係や雰囲気など見えないところこそ大切」。そのため気の合う仲間の採用に加え、休憩時間や賄いなどできる限り働きやすい環境を作ることを意識されているそうです。

スタッフさんの1人1人に似顔絵の入った名刺を作っているところからもチームワークの強さが感じられます。



“女性は家庭”という呪縛から解放したい。家庭料理の価値向上を目指して

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アホウドリでお客様から一番人気が高いのが「梅干し天ぷら」。料理法はシンプルながら、素材のほのかな甘さと酸っぱさがどこか懐かしい気持ちにしてくれます。実はこの梅干し天ぷらという少し奇抜な料理の発想は、ワーキングマザーだった大石さんのお母さんの料理から来ています。

アホウドリの料理は、大石さんのお母さんの味を引き継いだもの。アホウドリでは「家庭料理の価値を向上させる」ことをコンセプトに価値化されていない家庭料理にスポットライトを当てています。手間ひまはかかっているけど、気取らずにどこか懐かしさを感じるお弁当を目指しているそうです。

実際に大石さんが、制作会社で働いている友人に「どんなロケ弁を食べたい?」と聞いたところ、「オカンが作ってるような安心できる弁当が食べたい」という回答が返ってきました。その言葉から大石さんは、家庭料理の価値を再認識されたそうです。

そして、大石さんが家庭料理にこだわるのにはもう一つ理由があります。令和になって考え方は少しずつ変わってきていますが、まだ日本では「家事や育児は女性が行なって当たり前」な風潮が残っています。

「家庭で料理を作ることは仕事に変えていけるスキルなんだよ」と、家庭でがんばる女性たちの努力を価値に変えたい。アホウドリの料理を、仕事を頑張るお母さんに届けることで、日々の料理という仕事から女性たちを楽にしたいと考え、お弁当の他に冷凍惣菜の通販なども始めたそうです。

これぞ!まさにオカンの味。アホウドリのお弁当をテイクアウト

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今回購入した弁当は、
・丸わっぱ弁当1620円(丸い容器)
・鶏そぼろ弁当1400円(四角の容器)
・ご近所弁当1000円(楕円形の容器)

の3種類。

お弁当は猫ちゃんマークの可愛い紙袋に入っています。また、紙袋以外に割り箸やおしぼりにもアホウドリのロゴが印刷されており、細部にわたり世界観を楽しめました。紙箱・紙袋・おしぼりのパッケージも紙なので、環境にも優しい仕立てとなっています。では、それぞれいただきます。

丸わっぱ弁当 1620円

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最初にご紹介するのが丸わっぱ弁当。お弁当一つひとつ丁寧に作られているのが容易に想像できるほど、手作り感にあふれていて本当に美味しかったです。まるで実家の食卓でお母さんの家庭料理を食べているような気持ちに。一言で表すなら「これはお弁当だけどお弁当じゃない」そんな感覚です。

15品ものおかずが入っているにもかかわらず、すべてオリジナル感溢れる味付けで、新しい発見がたくさんあります。中でも揚げた梅干しの天ぷらは初めて食べました。彩りやバランスをしっかり考えられた、身体にも優しいお弁当で心も身体も大満足です。

鶏そぼろ弁当1400円

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次にご紹介するのは、鶏そぼろ弁当。和を感じるお弁当箱の中に可愛いおかずがきれいに整頓されています。お弁当自体はコンパクトなのに持つとずっしりとした重さで、「このお弁当ボリュームあるね」と見た目とボリュームのギャップに心が躍りました。

一番感動したのはレンコンとごぼうのピクルス。珍しいだけでなく新鮮でさっぱりとした後味を残してくれます。メインの唐揚げや鶏そぼろもそれぞれしっかりと下味がついており全体を通じて味付けが異なるので全く飽きることなくペロリと完食。

いろんな種類のお野菜をバランスよく食べたい女性にも、ボリュームが欲しい男性にも、どちらにもオススメできるお弁当です。

ご近所弁当1000円

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最後にご紹介するのが「ご近所弁当」。日本人のDNAが思わず反応する馴染みの深いお弁当です。一周回って「私たちが求めていたお弁当ってこれだよね」と誰もが納得する仕立てです。

その中でも心を掴んだのは椎茸。一口食べると濃厚な風味と椎茸のコクと香りが口いっぱいに広がりました。「椎茸ってこんなに美味しいの?」と呟いてしまうほどの肉厚椎茸は今でも忘れられません。

その椎茸を引き立ててくれるのがカブナムル。シャキシャキ食感を残しつつも水っぽくないのでお弁当に最適です。また、ザクザク食感が楽しい人参。身体が浄化される酢ごぼう、ご飯の上に圧倒的な存在感を放つゴロゴロチキンなど、お母さんの得意料理がグッと詰まった、素朴だけど手間と愛を感じるお弁当でした。

どれもホッと安心できる、アホウドリの3つのお弁当。ひとくち食べたら、実家にタイムスリップした気持ちになれました。こんなお弁当が仕事中に食べられたらこの上ない幸せです。

店舗情報

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・忙しいゲストにほっこりとした気持ちになってもらいたい
・気取らない素朴な味のお弁当を食べたい
・オカンの味が恋しい!

このようなシーンでアホウドリのお弁当は大活躍。CMや雑誌テレビ制作の現場で働かれるスタッフや演者さんにも大好評のお弁当を試してみませんか?


アホウドリ店舗情報
営業日 :月〜金曜日 土日祝日定休
営業時間:11:00〜14:00
住所 :東京都豊島区要町1-10-7 鯰の家1F
HP :https://ahodori.tokyo/
SNS :https://www.instagram.com/ahodori_bento/

※お弁当のテイクアウトのご予約はお電話(03-5986-1087)でお願い致します。店頭受け渡しのみ行っています。