先端テクノロジーで食の自動化!人材不足の飲食業界を救う“スゴイ技術”たち。幕張メッセで開催された「フードテックジャパン2022」の様子をレポート

人の動きが活発になり、外食や会合でのデリバリー需要が高まって来た今日この頃。その一方でサービスを提供する側の飲食店やお弁当屋、惣菜店の多くは労働者不足に頭を悩ませていると耳にします。

そんな人材不足を解消すべく注目されているのがAIやIoTなどの先端テクノロジー。
自動化・DX・省人化などテクノロジーの進歩が飲食業界の人手不足解消の方法として注目を集めているのをご存知でしょうか?

今回の記事では、2022年12月7日(水)~9日(金)の3日間幕張メッセで行われた「フードテックジャパン2022」の様子をレポートします。

約400社が出展する大規模イベントの様子や飲食に特化した先端テクノロジーの様子を紹介します。

3日間で約17,000人が来場!幕張メッセで行われたフードテックジャパン2022とは?

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フードテックジャパンとは、飲食店・レストランにおける人手不足。DX・業務効率化などの課題を先端テクノロジー(ロボット・AI・システムなど)で解決するための展示会です。

フードテックジャパンが開催された会場は、国内有数の広さを誇る大規模コンベンションホール「幕張メッセ」。3日間で約17,000名が来場するなど、大注目を浴びているイベントのひとつです。

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入場は無料ですが、フードテックジャパンのサイトから事前に申し込みが必要になります。メールで送られてくるQRコードと名刺を手元に用意しておくと受付がスムーズです。

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受付でもらうパスを首からかけて入場します。オレンジ色のゲートを抜けると、そこはもう会場です。マスクの着用とアルコール消毒もお忘れなく。


フードテックジャパンの会場に潜入!ゲートの向こう側は最先端技術の融合でした

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オレンジ色ゲートを抜け展示会場にやってくると見渡す限りにたくさんのブースが目に飛び込んできます。約400ブースが軒を並べ大迫力です。

フードテックジャパンには、名の知れた大企業からスタートアップまでさまざまな会社がブースを構えています。会場はとても広く、どこから見ようかと迷ってしまうほどでした。

お時間がない方は公式サイトからダウンロードできる、または入り口に掲示してある全体mapを見て、ブース番号を目印に歩くとスムーズです。また、展示会では、社長やサービスの責任者も接客している可能性が高いので、名刺を多めに持って行くとビジネスチャンスが広がります。

それではブースを周る中で中でも目に止まった出展者様を数社ご紹介します。

異業種から食品業界に参入!自動機の技術を使ってクッキー仕分けマシン製作有限会社チアキ機工

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最初にご紹介するのは、静岡県富士市に本社を構える有限会社チアキ機工。「省力機械」と呼ばれる、人の手によって行われていた作業を機械化することで手間や労働力を軽減する機械を作っている会社です。

みかんの選果機や手動ボルト締付け機の助力装置など、幅広いジャンルの便利な機械を製作しているチアキ機工。そんなチアキ機工に今回展示されていたのは「クッキーの仕分けマシン」でした。

AIの分析技術と3Dカメラを使うことで、クッキーの色や形をマシンが自動で認識しあらかじめプログラミングされた場所にクッキーを自動で振り分けていきます。

ちなみに今回使用されているアイシングクッキーは社長の奥様とお子さんが作ったもの。チアキ機工様のロゴをモチーフにしてこの日のために施策を重ねて作られたのだとか。

有限会社チアキ機工
https://chiakikikou.com/


洗浄のプロ!株式会社ショウワのオリコン専用洗浄機

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次にご紹介するのは、株式会社ショウワのオリコン専用洗浄機です。
「オリコン」とは、お弁当やお菓子、食品などを運ぶための折りたたみができるコンテナのこと。オリコンはプラスチックでできているため軽く、中身が入っていない時とき折り畳めるので場所を取らないのが特徴です。飲食業界をはじめ多くの現場で使われています。

今回展示されている「オリコン専用洗浄機」は、オリコンを自動で洗浄するマシンです。
オリコンを洗浄機ラインに乗せる・組み立てる・畳む・積むという人手による作業を、ロボットとその他付帯機器で全自動化を実現しました。

1時間にオリコン800ケースを無人で洗浄できることから、人手不足が叫ばれる中で生産性向上に直結すると期待されています。

株式会社ショウワが自動車、航空、船舶業界で培ったノウハウが融合された最先端のマシンといわれるだけあり業界内でも大注目を集めている製品です。

株式会社ショウワ
http://e-showa.net/


ムラなく均一に最高の揚げ物ができる、ヤナギヤのオートフライヤー

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次にご紹介するのは株式会社ヤナギヤ。株式会社ヤナギヤは、水産練り製品加工機械分野で世界トップシェアを誇る会社です。その中でも代表的なのがカニカマ製造装置。ヤナギヤのカニカマ製造装置は世界シェアの約7割を占めています。

今回展示されていたのは、ヤナギヤの技術が詰まったオートフライヤー。
ヤナギヤのオートフライヤーは商品が一番おいしい状態で揚がるように、オーダーメイドで時間などをカスタムできるのが特徴です。コロッケ、かき揚げ、とんかつ、ドーナツなど、おかずからスイーツまで幅広く対応できます。

料理が一番おいしい状態で提供できるだけでなく、少ない油でカラッと揚げることができるのでヘルシーで経済的。油で火傷をする心配もないので、調理する人にも優しいフライヤーです。

株式会社ヤナギヤ
https://ube-yanagiya.co.jp/

日本初!惣菜盛り付けロボット |コネクテッドロボティクス株式会社

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コネクテッドロボティクス株式会社は、そばロボット、ソフトクリームロボット、フライドポテトロボット、たこ焼きロボットなど飲食店や食品工場向けのロボットを作っています。

今回展示されていたロボットは、惣菜盛付ロボット。
画面にグラムを入力すると惣菜を容器に均等に盛り付けをします。粘度のあるポテトサラダもこちらのマシンにかかれば一回できれいに盛り付けができるのです。

ちなみに、今回の会場・幕張メッセがある最寄り駅の海浜幕張駅のテナントに入っているお蕎麦屋さんでも、コネクテッドロボティクス株式会社のそばロボットが導入されています。

食専用のAI検査ソフトウェア|コネクテッドロボティクス株式会社

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同じくコネクテッドロボティクス株式会社の食品専用検査AIソフトウェア。

食品検査を自動化し、NG項目を検知するために開発されたソフトウエアです。複数の観点で見る必要がある検査項目を一瞬で判別できるのが特徴です。

AIに機械学習させることで、学習精度が高くなると自動で「OK」「NG」の判定が出せるようになります。また、ソフト自体の技術発展だけではなく、サンプル数の増加によってAIの精度も向上するので、食品の検査をすればするほど精度が上がっていくのもAIソフトウェアならでは。

食品専用検査AIソフトウェアはお惣菜はもちろん、お弁当の検査も可能な優れものです。
数値化が難しかった“人の感覚”をデジタル化しているため、人件費より安価な運用費で導入できるというだけあり、外食産業から注目を集めています。


コネクテッドロボティクス株式会社
https://connected-robotics.com/



テクノロジーで飲食業界をもっと元気に、スムーズに

今回ご紹介した会社以外にも、フードテックジャパンでは画期的なマシンが勢揃いしていました。イベントの盛り上がりから、アフターコロナの外食産業の動きにも大注目です。

また、フードテックジャパンは2023年3月8日(水)〜3月10日(金)にインテックス大阪でも開催されます。お近くの方はぜひお立ち寄りください。