フレンチの技術で仕立てたジビエ料理。手間ひまかけた副菜。そんな料理人の想いが詰まったお弁当を手がけているのは、東京・東高円寺にある、ケータリング・オードブル専門店『いずの蔵』。
伊豆の鹿肉を使ったカレーや、フレンチのフルコースを表現した2段弁当など、他ではなかなか出会えない個性的なお弁当が魅力のお店です。
料理を手掛けるのは店主の鈴木隆史さん。過去には箱根や六本木でフレンチビストロを開業し、多くのお客様に愛されてきました。
お店での“おもてなし”や、積み重ねたフレンチの技術を織り交ぜた料理の数々。そんなお弁当に込められたストーリーとこだわりを、たっぷりと伺ってきました。
目次
故郷の味・伊豆から始まった『いずの蔵』

『いずの蔵』の原点は、鈴木さんの故郷である伊豆にあります。伊豆のジビエやわさび、椎茸など、地域の特産品を使ったフレンチビストロとして、2017年に伊豆市に開業しました。
「東京で10年ほど修業を積みましたが、独立するならやっぱり地元で店を持ちたいという想いがありました」
その後『いずの蔵』は、箱根へ移転。レストランとホテルを併設したオーベルジュとして営業していました。しかし、コロナ禍をきっかけに大きな決断をします。
「コネもツテもありませんでしたが、40代でまだ勝負できるうちにもう一度東京で挑戦したいと思ったんです。」そうして拠点を東京へと移し、六本木にレストランをオープン。国産ジビエと旬の野菜にこだわるビストロとして、多くのお客様から愛され、リピートされるお店となりました。
その後「ケータリング一本でやっていきたい」そう決意した鈴木さんは、惜しまれつつもビストロ『いずの蔵』を閉店。現在は東高円寺でケータリングとお弁当を中心に、おいしい料理を届けています。
ゼネコンからフレンチシェフへ。遅いスタートから着実に歩んだ料理人の道

鈴木さんの経歴は少しユニークです。大学では土木工学を学び、卒業後はゼネコンに就職。全国各地の建設現場を飛び回る生活を送っていました。しかし、25歳の時に人生の転機が訪れます。
「料理人になりたい夢をどうしても諦めきれなかったんです」
積み上げてきたキャリアを手放し、東京へ。1年間調理師学校で学んだ後、都内のビストロやフレンチレストランに飛び込みます。
「当時は19歳、20歳の料理人の先輩に教えてもらう立場で。正直かなり大変でした」それでも約10年程修業を重ね、ついに独立。
“25歳”という業界では遅いチャレンジでも、着実に料理人としてのキャリアと経験を積み、自分のお店を持つまでになった鈴木さん。そんな経験が、現在の『いずの蔵』へとつながっています。
お弁当にジビエ?!『いずの蔵』でしか味わえない料理

『いずの蔵』のお弁当のいちばんの特徴はジビエ料理。伊豆の鹿肉や猪肉など、レストラン時代から大切にしてきた食材を使っています。
「ジビエをお弁当で出している店は少ないので、『いずの蔵』ならではの個性をお客様に楽しんでもらえるかなと思いました」
そして、ジビエをお弁当に使う理由はもう一つあります。
伊豆でレストランを営んでいた頃から続く、猟師や卸業者の皆さんとのつながりです。昔から応援してくれている人たちの食材を、おいしい料理として届けたい。そしてその料理で、お客様を笑顔にしたい。その想いは、お弁当にも息づいています。
フレンチの技術で、野菜も主役級のおいしさに

取材中、何度も話題に上がったのが「野菜のおいしさ」。
その秘密はフレンチの技術「ブランシール(下茹で)」です。『いずの蔵』では、野菜を2%の塩水で下茹でし、氷水で締めることで甘みと旨味を最大限に引き出しています。
その後、ロースト(オーブンなどで乾いた熱を使って焼き上げる調理法のこと)やフリット(油で揚げる調理法のこと)など食材に合わせた調理を行い、野菜本来の旨味を引き立てます。「レストランの頃から“野菜がおいしい”と言ってもらえることが多いんです」と鈴木さん。
素材そのものだけでなく、下処理にも細かいこだわりが詰まっており、おいしさの根源が見えました。
フレンチのフルコースを表現した2段弁当

『いずの蔵』のお弁当の中でも、ひときわ印象的なのが『国産牛もものステーキ 季節ソース【2段折詰~いずの蔵フルコース仕立て~】』(税込2,700円)。
このお弁当のコンセプトは、「フレンチのフルコースをお弁当で」。
低温調理の牛ももステーキを主役に、鹿肉のパテ、鶏モモ肉のトマト煮込み、合鴨のパン粉揚げ、黒米のリゾット、そして自家製パンやチーズケーキまで。前菜からデザートまでを一度に楽しめる、まさに“フルコース仕立て”の一折です。
「作るのは正直、めちゃくちゃ大変です」と話す鈴木さん。それもそのはず、料理によっては仕込みに5〜6時間、パンは二次発酵を経て完成までに2日かかることもあるそうです。過去には、2日間家に帰れなかったことも。
それでも作り続ける理由は、「本当においしい料理を届けたい」という想い。そこに、料理人の手間と工夫が詰め込まれています。
この日は、実際にフルコース仕立てのお弁当をいただきました。
フタを開けた瞬間、思わず「わあっ」と声がこぼれる華やかさ。彩り豊かな盛り付けに、食べる前から期待が高まります。
まずは前菜として、ガルニチュール(野菜の付け合わせ)から。アスパラガスひとつをとっても異なる調理が施されており、それぞれの味わいの違いを楽しめます。細部まで計算された一皿に、ワクワクが止まりません。
続いて、自家製のバターロールをひとくち。お弁当とは思えないほどふわっとやわらかく、ほのかな甘みとバターの香りが広がります。トマト煮込みのソースやステーキの季節ソースと合わせれば、また違ったおいしさに出会えました。
メインの牛ももステーキは、やわらかさと旨みのバランスが絶妙。お弁当の域を超えた、まるでレストランの一皿のようなクオリティに衝撃を受けました。
そして楽しみにしていたジビエ料理。鹿のパテ・ド・カンパーニュや合鴨の一口カツレツは、丁寧な下処理によりクセがなく、初めての方でも食べやすい仕上がりになっています。
お米には伊豆の黒米を使用。ぷちぷちとした食感が心地よく、料理全体のアクセントに。フレンチとの相性の良さにも、新たな発見がありました。
そして最後はデザート。チーズケーキは、ほろりと崩れ、なめらかに溶けていく口どけ。やさしい甘さに、自然と頬がゆるみます。
一折の中で、コース料理を味わうような体験ができる『いずの蔵』のお弁当。そのひとつひとつに込められた想いを丸ごと、じっくりと楽しんでいただきたい一品です。
伊豆の鹿肉100%のキーマカレーも人気

人気メニューの一つが、『鹿肉キーマカレー』(税込1,296円)。伊豆産の鹿肉を100%使用し、トマトをたっぷり加えた、旨味の濃い一品です。ひと口食べると、鹿肉の旨味とトマトの酸味が絶妙に重なり、思わずスプーンが進みます。
さらに、真空調理でやわらかく仕上げた鹿肉も添えられており、ジビエならではの豊かな味わいを存分に堪能できる仕立てに。
副菜もすべて手づくり。燻製ベーコンのポテトサラダやキノコのマリネ、かぼちゃのフムス、フリッター、ガルニチュール(野菜の付け合わせ)、黒米ごはんなど、多彩な味わいが並びます。
カレー弁当といえば副菜などの仕立てがシンプルなものも多いですが、こちらのお弁当は“料理人がつくるカレー弁当”。ひと手間もふた手間もかけられた、贅沢な一折です。
「料理は“心”」想いを込めてつくるお弁当

『いずの蔵』では、「料理は心」という言葉をモットーとして掲げています。
「大切なのは、目の前のお客さんをどれだけ思いやれるか。寒い日なら温かい料理を出してあげたいとか、疲れてそうだからやさしい味つけにしてあげようとか。そういう思いやりの積み重ねで、料理のおいしさは作られる」
そう語る鈴木さんの想いは、お弁当づくりにも変わらず込められています。
伊豆の食材、フレンチの技術、そして…お客様への思いやり。そのすべてが詰まった一折を、ぜひ一度味わってみてください。
『いずの蔵』のご注文・ご予約はくるめしで

フレンチの技術で仕立てたジビエ料理を楽しめる『いずの蔵』。
鹿肉キーマカレーやジビエハンバーグなど、他ではなかなか味わえない個性豊かなお弁当が魅力です。手間ひまを惜しまない料理と、華やかな盛り付けで、特別な食事の時間を演出してくれます。
・ジビエ料理を気軽に楽しみたい
・いつもと違うお弁当を用意したい
・料理人こだわりの本格弁当を味わいたい
そんなシーンで『いずの蔵』のお弁当は活躍すること間違いなし。ぜひ一度ご賞味ください。
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https://www.kurumesi-bentou.com/izunokura/
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