料理研究家&デザイナーが作る「芸術ロケ弁」。ソースマジックのお弁当が心を魅了するワケ

大手デザイン会社や製作会社から絶大な人気を誇るお弁当屋さんが東京都北区にある。その名は「ソースマジック」。

「わ!キレイ」と思わず口にしてしまうほど彩り鮮やかなお弁当。写真を撮ってSNSにアップしたくなります。

今日は五感で楽しめる彩り豊かなお弁当・ケータリングを行う「ソースマジック」のオーナーに美しさと美味しさの秘密を教えていただきました。

ソースマジックの秘密は洗練されたデザインとお客様目線の探究心

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ソースマジックは2名のスペシャリストによって経営されています。

写真右の男性は代表の大瀧(おおたき)さん。大瀧さんは「ラ・ボエム」「アフタヌーンティー」など大手有名ブランドのインテリアデザインをしたデザイン事務所出身です。

写真左の女性は小野(おの)さん。小野さんも元々はデザイナーでしたが、グラフィック業界から食の世界に転身。料理家、薬膳アドバイザーとして世界中でご活躍されています。

2名のデザインのプロフェッショナルが経営するソースマジックは、お弁当の味はもちろん、彩り、盛り付け、梱包までオリジナルの世界観をもたらしています。

大瀧さんと小野さんが一番大切にされているのが「お客様が食べるときの気持ち」。
エネルギーを補給するだけの食事ではなく、「食べていて楽しい」とお客様に感じてもらえるかを常に意識されているのだとか。

そのため常に新しい食材に目を向けたり、新メニューは冷めた状態で試食したりと、常にお客様目線で美味しさと美しさを探究されているのです。

すべてはお客様目線。心が震えるソースマジックの魔法のお弁当

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ソースマジックのお弁当は見た目だけでなく調理法にもこだわっているそう。例えば、お肉やお魚などの動物性食品は低温調理で火入れをすることで、冷めていてもジューシーでパサパサにならないように作っています。

塩分量にもルールがあり、汗をかく夏場は塩分量を0.1%増やして料理を作っています。お塩はもちろんお醤油の塩分量も徹底されているそうです。

また、白砂糖の代わりに麹を使った濃い甘酒を使用。
甘酒は身体が喜ぶ発酵食品で、自然の本来の甘みも楽しめるのが特徴です。

「食を通じて健康になってほしい」ソースマジックのお弁当のルーツは子供のアレルギーだった

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グラフィックデザイナーとして働いていた小野さんが料理に目覚めたきっかけは、我が子のアレルギーでした。
薬を塗ったら症状が軽くなるものの、赤ちゃんが1日20時間眠るほどの副作用が発生してしまったそうです。

そこで小野さんは「食事を見直すことでアレルギーが軽くなるのでは」という思いから、身体の中から整えるマクロビオティックの勉強を始めました。

食事を変えると子供のアレルギーはみるみると良くなりました。そこでもっとマクロビオティックについて知りたいと思った小野さんは自然食の給食を出す「麦っ子畑保育園」にて給食を作る仕事をスタート。

12年間勤めた麦っ子畑保育園では、約300人の子どもの体質改善メニューを考案しアドバイスを行なったそうです。

たくさんの活躍をされていた小野さんですが、が、保育園のマクロビオティック給食はどうしても茶色くなりがちなことに違和感を感じ、「もっと色彩を意識した料理を学びたい」という気持ちからフレンチの厨房で修行することになったそうです。

フレンチレストランで料理の基礎を学ぶ毎日

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彩り豊かなフレンチは、グラフィックを学んでいた小野さんにとって、ワクワクする瞬間の連続だったそうです。
元々料理が好きだった小野さんはフレンチレストランでたくさんのことを学びました。

一方で、で動物性食品の少ないマクロビオティックの考えから、フレンチ特有の大きなお肉の塊に少し違和感を覚えた小野さん。そこで、「野菜中心のフレンチを作りたいな」という想いが膨らんでいったそうです。

ある日の早朝。小野さんがフレンチレストランに仕込みに行く前にたまたま見ていた情報番組で「マクロビオティックフレンチ」の特集がされていました。

すかさず小野さんは電話番号とお店の名前をメモ。
後日、マクロビオティックフレンチレストランに食事に行きました。

フレンチレストランで食べたマクロビオティックフレンチに感動した小野さんは、今までのフレンチとマクロビオティックフレンチを掛け持ちして働く生活を始めました。

念願の自宅フレンチレストランをオープン

マクロビオティックフレンチで修行をした後は、小野さんは、ベイブリッジの夜景がきれいに見える自宅の一室でフレンチレストランをオープン。

自宅レストランでも野菜たっぷりの彩り豊かなフレンチを提供していました。中でも特にこだわっていたのが自家製ベジタブルドレッシングです。

原材料の半分以上が野菜と果汁で、油は1/3とヘルシーなのが特徴です。野菜嫌いの子供も野菜が好きになるなど、女性からも大好評でした。

「自宅でもドレッシングを食べたい!」というリクエストを多くいただくようになり、百貨店でベジタブルドレッシングの販売もスタートしました。そこからデザイナーの大瀧さんと出会い、ソースマジックケータリングを始められたのです。

「色の味」をとことん追求!ソースマジックケータリングの「芸術ロケ弁」

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今回は、そんなストーリーを持つソースマジックのお弁当を購入し、実食!
今回購入したお弁当は左から順に以下の通りです。

・季節の華やか弁当 2,000円
・季節の盛り込み弁当1,100円
・季節の彩り弁当 1,400円

小野さんが料理を作るとき、野菜から味を想像して作られているそうです。絵を描くときに絵の具を選ぶように野菜の色と味を想像して一つずつ丁寧に調理、盛り付けされています。

ソースマジックのお弁当を実食!〜「季節の華やか弁当」 2,000円

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お弁当マニア
お弁当マニア

「あのーこれ食べていいんでしょうか?」

食べるのがもったいないとはまさにこのこと。食べるのを躊躇してしまうほど美しいお弁当です。

でも、憧れだったソースマジックのお弁当とやっと出会えたのでいただきまーす。

「うまっ!」お弁当を食べてここまで感動したのは初めてかも知れません。

砂糖の代わりに麹を使っている黒毛和牛のしぐれ煮は、お肉の上質な旨味と麹の優しさが口いっぱいに広がります。アクセントの生姜があとから鼻にスーッと抜け、爽やかで上質なお肉を堪能できました。


ビジュアル120点の彩り野菜寿司は、フレッシュ野菜と程よい酸味を味わえます。
薄くカットされたお野菜がキレイに重ねられているのでグラデーションも美しく、見るだけでウットリ…..。

ごぼうのワイン煮、自家製甘酒入り卵焼き、サーモンのムニエルなど、こだわりの副菜もたっぷりと入っています。


「お弁当ってこんなに美味しかったっけ?」
「お弁当でこんなに幸せな気持ちになれるんだ!


と、感情が揺さぶられた記憶に残る1品です。8年間お弁当を食べていますが、ここまで心が動いたお弁当は初めてです。

いやー!幸せでした。
ご馳走様です。

低温調理した低温豚肩ロースの厚切りチャーシューたっぷり!「季節の彩り弁当」 1,400円

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メインの豚肩ロースの厚切りチャーシューの炙りは、噛めば噛むほど豚肉の甘味と旨味が口の中にジュワーと広がります。見た目からは想像できない柔らかさとジューシーさのギャップに驚きました。

ひと言で表現するならば「遊び心あふれるワクワクするお弁当」。

丸いごはんを囲むようにおかずが彩り豊かに盛り付けされています。

ごはんの丸みにぴったりフィットした海老やお花みたいにクルクルに巻かれた塩麹浅漬けなどおかずの曲線までこだわられていました。


もはやお弁当の域を超えた芸術ではないでしょうか。

そして圧倒的な存在感を誇るとうもろこしは味も格別。「え!とうもろこしってこんなに甘いの」とびっくりしました。こだわりの副菜も野菜がたっぷり入っているので、食べるだけで元気になりますね。

アマランサスのプチプチや、細くカットされたふわふわ人参、シャキシャキズッキーニなど楽しい食感のハーモニーも楽しめました。


美術館に行ったときのような神秘的な気持ちになります。お弁当で心を震わされる感覚は初めてでした。

くるめし
くるめし

しっとり国産鶏胸肉のゴマゴマチキンがおいしい「季節の盛り込み弁当」1,100円

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くるめし
くるめし

見た目も味も期待を超える究極のわっぱ飯。

よくインスタで見るわっぱ飯はご飯が見えないくらいにおかずが盛り込まれているのに対して、ソースマジックのお弁当は、ご飯とおかずが別れているので食べやすいのがうれしいですね。


ゴマゴマチキンはしっとりジューシー。自家製青唐麹ソースでピリッと爽やかなアクセントを感じました。

ゴマの香ばしい風味と唐辛子のスパイシーさと鶏肉のジューシーさがマッチして、豊かな気持ちになりました。

さっぱりしていながらも食べ応えがあるのでお肉が好きな方にも満足いただけます。

中でもびっくりしたのが「巾着玉子」。

おでんの卵と巾着を一気に食べているような贅沢感を味わえます。優しいほっこりする味付けです。

食べやすくて美味しかったです。ご馳走様でした!

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電話: 03 5980 8701
店舗住所:東京都北区中里3-14-9-1A
Instagram:https://www.instagram.com/sauce_magic_/
ホームページ:https://www.saucemagic.tokyo/
お問い合わせ:https://www.saucemagic.tokyo/contact