東京都立川市。立川駅からほど近いところに、米沢牛が眠っています。
今日は、職人が作るおもてなし弁当としてお馴染みの和牛匠邸(わぎゅうたくみてい)の魅力に迫りました。
目次
26回の転職の末に行き着いた弁当事業
初めまして、和牛匠邸の俣本(またもと)です。お弁当事業はスタートして3年目ですが、ここに行き着くまで数々の仕事を経験してきました。
27歳の時に飲食の世界に入り、飲食店の店長、スーパーバイザーを経験しました。当時の労働基準法は厳しく、私が勤務していたある現場では、毎日朝8時から深夜2時まで18時間勤務がスタンダードでした。
仕事にはやりがいを感じていたのですが、このまま仕事を続けていては身体が持たないと思い退職。その後は営業職として不動産、運送業、電線会社、訪問販売など、26社ほど渡り歩きましたね。
そうこうしているうちに、年齢は40代に突入。このままずっとサラリーマンでいるイメージが湧かずに独立を決意しました。
何の事業をやろうか考えたとき、昔やっていた飲食を自分の手でやってみたいという気持ちになったのがきっかけで飲食の道に再び進みました。
赤字続き…….波乱万丈の飲食店経営
2013年立川駅前にオープンした居酒屋は、今でこそ食べログ3.5の評価をいただいておりますが最初からうまく行ったわけではありません。
店を構えてからは1年半もの間、赤字が続きました。
それでも夢を諦めず厳しい中でもお客様のためにできることを模索した結果、ようやく軌道に乗ることができました。
スタッフも揃い、売り上げも安定したところで2店舗目として「さぬきうどん」のお店を2017年にオープン。
うどん屋を始めようと思ったのは、前から「中食」に興味があったからです。香川で食べて感動したさぬきうどんを立川でもやろうと考えました。
しかし、期待して出店したもののさぬきうどんは流行らず大失敗。赤字が続きます。
運命の出会い。一か八かをかけたお弁当事業
「もう終わりだ…うどん屋を撤退しよう」そう考えていた時、弁当屋を展開する社長とたまたま出会いました。この出会いが私の運命を変えたのです。
うどん屋で大失敗したので、正直なところ新しいことに挑戦するかどうか判断には迷いました。ですが「最後にやるだけやってみるか!」という望みのもと、2020年1月に弁当事業に参入。こうして和牛匠邸のお弁当はスタートしました。
開発に1年半。冷めても美味しいお弁当
お弁当事業を始める中で、もっとも時間を使ったのはメニュー開発。さぬきうどん屋を閉めてから約1年半もの間、復活に向けて低温調理の研究を続けました。
なぜなら、お弁当は出来立てを提供する飲食店とは異なり、常温の状態でお持ちします。だからこそ冷めても美味しいお弁当を目指し調理法の研鑽を積む毎日でした。
もちろん、主役となる食材探しにも力を入れています。低温調理のお弁当にマッチする肉・魚を全国から探し回り、取り寄せて試作を何度も重ねようやく今のお弁当が完成しました。
米沢牛と手作りへのこだわり
一番のオススメ弁当は「米沢牛の焼き肉重と国産牛サーロイン御膳」。私が仕入れている米沢牛は、米沢の生肉屋さんから直接仕入れています。
通常のお肉は機械でカットするのですが、ここはすべて手作業。手でカットすることで、ふかふかな状態で届きます。
食べた食感が全然異なり、「あ、これだ!」と私が一瞬で惚れ込んだお肉です。仕入れの単価は上がりますが、お客様にも同じ体験をしていただきたいという思いのもと、手作業でカットしたお肉を使用。加えて副菜も冷凍食品は使わずに全て手作りにこだわっています。
調理歴45年の職人との出会い
和牛匠邸のお弁当を支えてくれているのが、調理歴45年の職人の中山さんと日本食の料理人の木下さん。お弁当は中山さんを中心に手作りで作っています。
中山さんは色々な料理を経験されているエキスパート。寿司、ラーメン、小料理屋、を経て和牛匠邸のお弁当の製造を担当しています。
中山さんと日本食の料理人の木下さんと私の3人で試作を繰り返して今のお弁当が誕生しました。最も時間を使ったのが「ボリューム感」「彩」「冷めても美味しい工夫」の3点。低音調理専用のタレを開発するなど、ここにも職人のこだわりが隠れているのです。
「お肉に合う」を追求したお米
お米はお肉に合うあきたこまちを使用し、ガス釜でふっくらと炊き上げます。もちろん炊き込みご飯の出汁も手作り。和食職人の中山さんの渾身の力作です。
全体的に薄味ですが、素材の味を楽しんでいただきつつ、ご満足いただける味付けを心がけています。
お弁当に命を吹き込む盛り付け
私たちは盛り付けに一番力を入れています。お客様がお弁当を選ぶ時は、見た目から入ると思います。だから見た目も大切にしつつ、味がアンバランスにならないように意識していますね。
初心を忘れないよう、冷蔵庫の前に写真を貼り、写真と相違が出ないように盛り付けています。
5年間のPTA会長経験で目の当たりにした現実
プライベートの話になるのですが、私には娘が2人います。娘が小学生の時にPTA会長をさせていただきました。その中で目にしたのは、母子家庭の子供たちのリアルな生活。
テレビの世界だけかと思っていたのですが、満足な食事が与えられず水でお腹を満たしている、1日に1食しか食べられないなどの現実を突きつけられて、私も娘を持つ親として、かなりショックでした。
そんな母子家庭に向けて何かできないかと考え「ある事」を思いついたのです。
お弁当で子供とお母さんを笑顔に
ある事とは、特別な日のお弁当の無料配布。
私は、飲食に携わっているので、みんなに美味しいご飯を召し上がっていただきたいという想いいから活動がスタートしました。
シングルマザーのご家庭は、お母さんが夜遅くまで働かれて、そこから家事をするのでお子様との時間をなかなか取ることができないという課題があります。
そこでお弁当だったら、食事を作る時間も片付ける時間もセーブできる。そうしたらお母さんと子供が一緒に過ごせる時間も増えると思い、母の日と子供の日にお弁当を配布するイベントを実施することを決意しました。
最高の調味料はお客様との触れ合い
「あー、よかったなぁ」
思わず頬が緩む出来事がありました。
それは、お弁当を提供したご家庭の方からお手紙をいただいたことです。画像は一部ですが、その他にも、子供たちが美味しそうにお弁当を頬張っている写真も掲示されており、思わず笑みが溢れました。
喜んでくれる方がいるから、次回も頑張ろう!という気持ちになれます。お客様に良い経験をさせてもらっているから、通常のお弁当作りでも活かせているんだと思います。
和牛匠邸のお弁当のご注文はくるめし弁当で
・ゲストに美味しい和食を食べてもらいたい
・お肉好きの上司に喜んでもらいたい
・会議で失敗したくない
など、和牛匠邸のお弁当は、様々なニーズにお応えします。
美味しさと店主の優しさを兼ね備えたお弁当をぜひ、お楽しみください。
▼ご予約・ご注文はこちら
https://www.kurumesi-bentou.com/wagyutakumitei/