国内旅行の醍醐味と言えば、温泉、宿、観光地。そして食事。その土地ならではの名産品や、地酒を楽しみにしている方も多いと思います。
その一方で、新型コロナウイルスの影響もあり、まだまだ気軽に旅行ができない世の中。そのような背景もあり、昨今は自宅で食べられるテイクアウト弁当や旅行気分を味わえる駅弁に注目が集まっています。
そこで今回は「日本で一番駅弁と出会えるイベント」、2023年1月7(土)〜22(日)までの約2週間、京王百貨店新宿店で行われた『第58回有名元祖有名駅弁と全国うまいもの大会』に潜入してきました。
今回の記事では、約300種の駅弁の中から選んだ、厳選されたお弁当5種類の試食レポートしました。そして、催事の仕掛け人である売り場マネージャーの横山さんに伺った「駅弁トレンド」も一挙公開します。
目次
- 1 おいしい駅弁をその場で作ります!実演ブースを大公開
- 2 約300種類の中から選んだ、厳選駅弁5種類を試食
- 3 佐賀県 佐世保線/有田駅シナモロール 有田焼カレー(小)1,620円
- 4 佐賀県 佐世保線/武雄温泉駅 ふたつ星一段重弁当 1,998円
- 5 特急列車ヘッドマーク弁当 あずさ 2,160円
- 6 福島県 常磐線/いわき駅 吉次(キンキ)煮付とうに貝焼き御膳 2,080円
- 7 兵庫県 東海道本線/神戸駅 むかしの驛辨當 920円
- 8 「“思い出の味”を楽しんでほしい」駅弁ブームの仕掛け人、駅弁大会責任者の横山さんの想いとは?
- 9 2023年の駅弁トレンドは戦わない&わかりやすい
- 10 駅弁をもっと身近にもっと笑顔に
- 11 第58回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会詳細はこちら
おいしい駅弁をその場で作ります!実演ブースを大公開
「ジュージュー、パチパチ」
催事場に鳴り響く軽快な音と、食欲をかき立てる芳醇な香り。
今回は特別に営業開始時間より前に会場へお邪魔させていただき、駅弁の調理や盛付けシーンをじっくりと見学させていただきました。
第58回有名元祖有名駅弁と全国うまいもの大会では、実演・輸送全種類あわせると約300種類の駅弁を展開しているだけあり、実演ブースも充実しています。
魚を焼いたり、
ステーキを焼いたり、
カニを捌いたり、
と、普段なかなか見れらない「駅弁の裏側」が楽しめます。
中でも驚いたのは、お弁当が仕上がるスピード。
阿吽の呼吸で作業するお弁当屋さんのチームワークが素晴らしく、次々と有名駅弁が完成する様子は圧巻でした。
約300種類の中から選んだ、厳選駅弁5種類を試食
今回試食したのは、こちらの5種類です。
・佐賀県佐世保線/有田焼シナモロール有田焼カレー(小)1,620円
・佐賀県 佐世保線/武雄温泉駅 ふたつ星一段重弁当 1,998円
・特急列車ヘッドマーク弁当 あずさ 2,160円
・福島県 常磐線/いわき駅 吉次(キンキ)煮付とうに貝焼き御膳 2,080円
・兵庫県 東海道本線/神戸駅 むかしの驛辨當 920円
佐賀県 佐世保線/有田駅シナモロール 有田焼カレー(小)1,620円
見るものすべてを魅了する有田焼カレー弁当。
かわいさ120点!おいしさ120点!ワクワク感120点!SNS映え120点!
佐賀県の伝統工芸品としてもお馴染み、
高級感あふれる憧れの有田焼に、国民食のカレーが入っています。電子レンジ対応なので、そのまま温められるのも嬉しいですね。熱々カレーを楽しめました。
コクのあるカレーはマイルドで優しい味わい。トッピングのチーズと絡めて食べるとこれまた絶品。辛さ控えめなので小さなお子様も安心して食べられる一品です。
カレーの容器の有田焼は、持ち帰って食器としても使えるので、食べた後も楽しめお得感も満載です。カレー弁当は赤い紙箱に入っているので、ギフト感も満載でした。
佐賀県 佐世保線/武雄温泉駅 ふたつ星一段重弁当 1,998円
お肉好きにはたまらない極上和牛弁当。
佐賀牛のローストビーフがとても柔らかく、これぞ和牛という味でした!
おろしポン酢をかけて食べるスタイルもとても好きです。
佐賀牛ステーキはローストビーフとは違いしっかり食感がありご飯が進む味付けでした。佐賀牛メンチカツは牛肉のメンチカツなだけあって、旨味たっぷりでとても食べごたえがありました!
そのほかのおかず達も丁寧に味付けされていてとても満足感の高いお弁当でした。ご馳走さまです。
特急列車ヘッドマーク弁当 あずさ 2,160円
食べる前から食べたあとまで、楽しみが長く続く、うれしい駅弁
関西出身の私は、就職するまで「あずさ」に乗ったことがありませんでした。
しかし、そんな私でもなぜか懐かしさを感じるこちらのお弁当。
見たことないはずのヘッドマークに、心がホッと癒されます。
甘辛いしぐれ煮や、塩味の効いた野沢菜、山菜やうずらのたまごなど、ごはんの進むおかずたちを前に食欲が止まらず、ぱくぱくと一瞬で食べてしまいました。かわいらしい小梅がはいっているのもうれしいポイントですね。
山梨や長野の味を楽しみながら、彼の地に思いを馳せ、存分に楽しませていただきました。
食べたあとの容器はきれいに洗って、お弁当箱として家で活用しています!
福島県 常磐線/いわき駅 吉次(キンキ)煮付とうに貝焼き御膳 2,080円
海の幸満載!贅沢弁当
赤くて丸い容器に入ったお魚弁当。
愛着のある掛け紙をはがすと、贅沢な海の幸に対面しました。
透き通るほど新鮮な鯛のお刺身、脂が乗った上品でとろける吉次、うに貝焼きなど魚好きにはたまらない豪華すぎるラインアップです。
東北の海の味を思う存分たのしめる、特別な気分にもなる、心躍るお弁当でした。お弁当でこんなに新鮮でおいしいお魚を食べられる体験もうれしいですね。
ご馳走さまでした。
兵庫県 東海道本線/神戸駅 むかしの驛辨當 920円
昔ながらの思い出弁当。
駅弁でお馴染みの淡路屋さん。コンパクトな容器に入ったレトロなお弁当。のし紙を剥がすとクリアファイルも入っていて、お弁当を食べる前のワクワクがさらに加速しました。
ごはんとおかずのバランスがよく、ゆっくり味わいながら食べたい一品。食べながら懐かしい気持ちになる感情が揺さぶられるお弁当でした。
ボリュームもちょうど良いので会議でも使えそうです。
「“思い出の味”を楽しんでほしい」駅弁ブームの仕掛け人、駅弁大会責任者の横山さんの想いとは?
今回お話を伺ったのは京王百貨店の売場マネージャー横山(よこやま)さん。今年で58回を迎えた全国駅弁大会は国内最大級の開催規模から「駅弁の甲子園」とも呼ばれています。催事準備期間は1年間と駅弁大会は京王百貨店の目玉となる一大イベントです。
そんな大注目の中、幕を開けた第58回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会のコンセプトは「思い出の味を楽しんでもらうこと」。地元の味や、“あのときの味”を楽しんでもらうことをテーマにしています。
2023年の駅弁トレンドは戦わない&わかりやすい
そんな駅弁のプロ、横山さんに2023年の駅弁トレンドを伺ったところ、時代を感じる答えが返ってきました。
「数年前までは『カニVSエビ、ステーキVS焼肉』など人気対決をメイン企画にしていました。しかし新型コロナウイルスの影響で旅行が制限されたこともあり、駅弁業界も大打撃を受けたんですね。
そのような背景もあり、数社にスポットを当てて競うことから、協力して業界全体を盛り上げる企画にシフトしましたんです」
また、駅弁のラインアップも時代の変化と共にアップデートしています。ひと昔前の駅弁といったら、梅干しが入っている幕内弁当が主流でした。その理由は今よりも電車の時間が長いため、いろいろなおかずをつまみに一杯飲むのに幕内が最適だったからです。
一方で、現代は鉄道技術が進み電車の移動時間が短くなりました。そのため、ゆっくり食べる幕内弁当から、牛肉や蟹などのメインがわかりやすいお弁当が注目を集めるようになったそうです。
駅弁をもっと身近にもっと笑顔に
「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会の催事を通じて、駅弁をもっと身近に楽しんでもらいたいですね。ご家族のコミュニケーションのきっかけにしたり、思い出の場所を思い出したり。
子どもからご年配の方まで楽しめるラインアップを取り揃えているので、お祭り気分で楽しんでいただけたらうれしいです」横山さんが笑顔で語っていたのが印象的でした。
大盛況のうちに幕を閉じた第58回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会。旅行も徐々に増えてきた2023年。旅のお供にストーリーのある駅弁を食べて、久しぶりの旅行をもっとエンジョイしませんか?
第58回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会詳細はこちら
日時:2023年1月7日(土)-1月22(日)
場所:京王百貨店新宿店7階 大催場
HP:https://www.keionet.com/info/shinjuku/ekiben2023/