障害を持っている人に勇気を与えたい!浅草橋にオープンした「お弁当・おそうざいふうた」開業の裏に隠された熱い想いとは


JR浅草橋駅前に、2022年10月27日にオープンした「お弁当・おそうざいふうた」。
朝7時30分〜13時の間に居酒屋を間借り営業してお弁当販売しているお弁当・おそうざいふうたは、朝からビジネスパーソンで賑わう人気店です。

お弁当・おそうざいふうたの人気の秘密は「お求めやすい価格設定」。
物価高が叫ばれる中で、朝食弁当は280円(税別)、ランチ弁当は500円(税別)で提供していることもあり、オープンするや否や話題を集めています。

今日はお弁当・ふうたの店主の小野さんに、低価格の秘密とお弁当にかける熱い想いを語っていただきました。

統合失調感情障害とADHDの私。お弁当屋を開業したのは「障害を抱えている方に勇気を与えたい」から

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ふうたの店主の小野さんは、統合失調感情障害とADHD(注意欠如・多動性障害)を抱えています。

いまでは、家庭菜園で育てた野菜を使うなど、毎食バランス良く自炊をするほど料理が大好きな小野さんは、将来はどうしても飲食店を開業したいという思いがありました。

「はじめは、飲食店のアルバイトから修行を重ねて料理の腕を磨こうと思ったんです。でも、障害枠で求人を探すと枠も限られ、さらに賃金も安くて……」

面接を受けても受けても結果に結びつかない日々が続くと「どうせ私は雇ってもらえない…..」という悲しみや虚しさで、胸が締め付けられる毎日だったそうです。


「どうしても大好きな料理で仕事をしたい!」
それでも熱い夢を諦めきれなかった小野さんは、「だったら自分でお店を作ろう!私が行動することで同じように障害を持っている方の力になれるかもしれない」と思い、2022年10月27日にお弁当・お弁当ふうたをオープンしました。

しかし、小野さんがお弁当・おそうざいふうたをオープンするまでには大きなプレッシャーや葛藤があったのです。



「頑張らなきゃ、頑張らなきゃ」言い聞かせながら生きる、“ハンデ”のある現実


小野さんは、当時の心境をこうブログに書きつづっています。

私は「頑張らなきゃ、頑張らなきゃって」自分に言い聞かせて生きています。ハンデがあるぶん、受け入れないといけない現実もあるのだから、仕方がないこともあります。

私は夢があって前を向いて生きていきたいですが、最近は前を向いてはいけないのかなと思っています。それでも生きていかないといけないので、しんどい身体にむち打って働きます。


統合失調症の本に『この病気の人は常に富士山を登山したくらいのしんどさを感じている』と書いてありました。私はその一文に納得しています。

障害枠での求人募集ももう怖いです。『週3くらいで無理せず働いてください』って、それで暮らせますか?貯金できますか?好きで障害者でいるわけないんです。誰のせいでもないけど、偏見や差別はもう嫌なんです…….。


「障害者でもがんばっています!」お弁当を通じて社会に堂々と言えるようになりたい

ふうたのOpen までの心境をブログに綴ったところ、同じようにハンディキャップを持っている方から「僕らの希望です」と温かいコメントが殺到しました。

「自分が表に立って新しいチャレンジをすることで、同じように苦しんでいるかたに勇気を与えることができる」。このように応援してくれる方のメッセージは小野さんの原動力となっているようです。

残念なことにまだまだ世間一般では、偏見が存在します。障害を持って働いているけど怖がらないでほしい。
そして、「障害を持っていても自分らしく働いている人がいることを知ってほしい」。
小野さんのお弁当屋さん開業にはそのような熱い想いが込められています。

お弁当を通じて生まれた本当の居場所

小野さんに、お弁当・おそうざいふうたをオープンして変わったことはありますかと伺ったところ「人とのつながりが生まれて居心地の良い居場所ができました」と返ってきました。

小野さんが間借りをしている居酒屋「でんでん串浅草店」の店主や、毎日のように通っている八百屋さん、お米屋さんなど、地域の皆さん応援してくれています。「温かい方に恵まれて本当に幸せです」と、小野さんが笑顔で語っていたのが印象的でした。

お弁当・おそうざいふうたのお弁当は野菜たっぷり!ホッと落ち着くバランス家庭料理

お弁当・おそうざいふうたのお弁当は野菜が中心。八百屋さんから安く譲ってもらった野菜も、小野さんの手にかかれば絶品料理に早変わりです。玄米は圧力鍋で炊いたり、お漬物は自分で漬けたり調理法にも小野さんのこだわりが感じられます。

また、栄養バランスと彩りのコントラストをつけるために旬の新鮮野菜を5種類使うのも小野さんのマイルール。

小野さんは、朝4時半から食材の調達と仕込みに取り掛かります。お肉は早朝から空いている問屋さんで仕入れるなど、食材の鮮度にもこだわっているのだとか。

一番人気!ハンバーグ弁当は想像以上にボリューミー

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お弁当ライター:野崎
お弁当ライター:野崎

人気No1のハンバーグ弁当500円(税別)。
メインのハンバーグは赤ワインでじっくり煮込んであるので大人の味。ハンバーグはふわふわ&肉汁たっぷりで大満足でした。想像以上にボリューミーなのもうれしい心遣いですね。

野菜たっぷりの副菜は素材の味を活かした優しい口当たり。中でもさつま芋は、ほどよく甘く硬さも絶妙でほっこりとした気持ちになりました。

自家製のお漬物といただく玄米はふっくらもちもち。圧力鍋で炊いているので白米と同じような食感ながらも玄米ならではの香ばしさやプチプチした食感も楽しめて大満足。

野菜が多いので食べても罪悪感ゼロであっという間に完食しました!毎日食べたい優しいお弁当です。ごちそうさまでした。


圧倒的コスト!280円の朝食弁当で朝から栄養チャージ

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写真右:ドライカレー弁当280円

お弁当・おそうざいふうたでは、午前7時30分〜午前11時00分まで朝食弁当を販売しています。お値段はなんと、破格の280円(税別)。
ランチサイズのお弁当よりひとまわり小さいサイズとなっていますが、野菜は5種類と栄養バランスにも富んでいます。

小野さんは、働く方にバランスの良い食事をとって朝からがんばってもらいたいという想いから、こちらの価格設定をされているそうです。

お弁当・お惣菜ふうた店舗情報

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https://www.instagram.com/denden.asakusabashi/

ふうたは、浅草橋で人気の立ち飲み屋「でんでん串」を間借りして午前7時30分〜午後13時まで営業しています。浅草橋駅から徒歩1分の好立地に位置しているのでアクセス抜群。

・野菜たっぷりのお弁当をお腹いっぱい食べたい
・障害を持っている方を応援して社会貢献につなげたい
・バランスの良い食事をしたい

そのような方に、お弁当・おそうざいふうたのお弁当はおすすめです。

🏠お弁当・おそうざい ふうた
https://www.instagram.com/huuta_11/
📍東京都台東区浅草橋1-24-1 高政ビル1F ※たち呑みでんでん串を間借り営業
⏰朝7時30分〜13時