「あ!ここが噂のおにぎり屋さんだ」
東京都世田谷区。駒沢公園通り沿いに、フラッと立ち寄りたくなる素敵なおにぎり屋さんがある。その名は「ぐるり」。インスタグラムを中心に広まった、知る人ぞ知る本当は誰にも教えたくない人気のおにぎり屋さん。
深夜から早朝のケータリングも受けているそうで「憧れのモデルさんと同じおにぎりを食べたい!」と撮影現場で食べたモデルさんのインスタグラムの投稿を見たお客様が遠方から来店されることも。店頭分は午前中に売り切れることが多く、地域住民の常連様にも愛されているお店です。
今日は店主の太田(おおた)さんに、ぐるり誕生のストーリーや、ただならぬ食材へのこだわりと生産者さんへの愛について伺いました。
目次
自然を愛する農家さんが心を込めて作る無農薬・無肥料育ちのお米を使用
2020年にオープンし、まもなく3年目を迎えるぐるりさん。なぜおにぎり屋さんを始めたのか伺ったところ、想像を超えたストーリーを聞かせていただけました。
店主の太田さんは6年前、1年ほどかけてオーガニック生産者さんと出逢うために車中泊で全国に旅に出ました。もともと食に興味のあった太田さんは、「どんな人がどんな想いでどんな風に育てた食材なのか知りたい!」「自分と同じ想いの若手生産者さんの食材を広めることを仕事にしたい!」と、たくさんの生産者さんたちと出逢ったそうです。
旅から戻りはじめはキッチンカーを営んでいましたがコロナで営業が難しくなり悩みます。そんな時、「こんなときだからこそ、朝からみんなに元気を!」と早朝の駒沢公園近くの飲食店のテラスを借りて、旅で出逢った生産者さんの米・塩・海苔を使って「おにぎりスタンド」を始め、そこからご縁で移転し、「おにぎり処ぐるり駒沢」として本格的に営業を開始したそうです。
現在、ぐるりさんで使用しているお米は、熊本・大分・兵庫県で無農薬・無肥料で作っているもの。太田さんと同じ志を持つ、若手農家さんを始めとした数名の生産者さんの生命力溢れた美味しいお米を直接卸してもらっているとのこと。
こちらの自然栽培米は個人の農家さんが手間ひまかけて育てているため、1年に収穫できる量、契約できる量は限られます。そのためぐるりさんのおにぎりも1日300〜500個までと食数を制限し、ロスが出ないよう農家さんへの感謝の気持を込めて大切に販売されてます。
犬の散歩ついでにフラっと立ち寄りたくなる温かいお店
ぐるりさんが店を構える駒沢には、ドックランがある公園がありワンちゃんを飼っている方が多い地域です。そのためぐるりさんが店を構える駒沢公園通りも、朝は犬の散歩をされる飼い主さんがたくさん行き交います。太田さんもダックスフンドを飼っていて大の犬好き。
「パン屋さんは朝早くから開いているのに、おにぎり屋さんってないよね、、」そんな想いもあり、ワンちゃんの散歩の時にフラッと立ち寄れ、朝から元気になれる美味しいおにぎり屋さんを私がやってみよう!と決心されたそうです。
常連さんのワンちゃんにおやつをあげながら、常連さんと他愛のない話をするのが、太田さんの楽しみの一つでもあるとおっしゃっていました。店内には、常連さんの手作りのワンちゃんのお洋服も取り扱っており、好きな物に囲まれた日常に小さなHAPPYをおすそ分けできるようなセレクトショップをイメージされているそうです。
ついに出会った最高峰の塩と海苔。美味しい素材が3拍子揃って生まれるぐるりの味
おにぎりの主役といえば米ですが、「塩」と「海苔」も忘れてはなりません。ぐるりさんは米だけでなく、塩・海苔にもこだわっています。
ぐるりさんで使用しているのは「楽塩」(らくえん)。本土最南端の鹿児島県佐多岬で汲み上げた海水から造られるお塩です。
楽塩の特徴は、天日ではなく釜でじっくりと時間をかけて焚き上げ手作業で丁寧に雑味を取ることで、辛味のないまろやかさと甘味が感じられること。見た目は塩の一粒一粒が大きくキラキラとラメのように輝いています。そしてミネラルがたっぷりなので優しい口溶けで口の中でスーッととろけます。楽塩の生産者はご夫婦で4人の小さなお子さんを育てながら手作業で美味しいお塩を作られています。
1トンの海水から30キロも取れない貴重な塩なのです。そんな最高級の塩をぐるりさんのおにぎりでは使用しています。
そして、おにぎりの風味で欠かせないのが海苔。ぐるりさんで使用する海苔は、有明海で取れたアリアケスイサンの藻紙(そうし)。藻紙の特徴は食感や風味が最も優れていると言われる「一番摘み海苔」のみを使用していることと無産処理製法で作られていること。
藻紙は通常の海苔とは違い大変口どけが良く、ふわっととろける上品な口当たりをお楽しめます。そしてなんといっても磯の香りが特徴!蕎麦屋さんに「蕎麦にかけると側が負ける。」と言わせるほど、香り豊かなこだわりの逸品です。
こだわりの食材がぎゅっと詰まった、大切に食べたいぐるりさんのおにぎりをテイクアウトしました。
生産者さんの想いがぎゅっと詰まった、ぐるりのおにぎりを実食
ごろりんと丸みを帯びたシンプルでかわいいパッケージに包まれたぐるりさんのおにぎり。見た目はコンパクトですが、手に取るとズシンと重みを感じます。それぞれ個包装になっているので、差し入れにも最適ですね。今回購入させていただいたのは、天然しゃけ320円・大葉と手作り豚味噌330円・鶏ごぼう飯340円(月替わりメニュー)。店頭には10種類を超えるおにぎりが並んでいるので気分に合わせて味をチョイスできます。
一口食べてわかる美味しさ。生産者の顔が見える絶品おにぎり。
かわいい包み紙をそーっとはがすと現れたのは、丸みがかわいいおにぎり。写真は鶏ごぼうと大葉と手作り豚味噌。自然栽培のお米は、つやつやで光り輝いています。
口に頬張ると、磯の香りがフワーっと口の中全体に広がって、甘みのあるふっくらとしたお米と、まろやかな塩がほどよくマッチング。中身の具材にたどり着くまでにすでに大満足です。そして食べ進めると具材とご対面。想像以上に具材がしっかりと入っていて1つ食べただけでも大満足です。
たった1つのおにぎりでここまで幸せな気持ちになれるのは、ぐるりさんと生産者さんの想いが詰まっているからですね。コンビニのおにぎりでは味わえない、ほっこりとした気持ちになれ、朝からパワーチャージできました。
・朝から頑張るスタッフへの差し入れ
・自分へのご褒美
・ロケの朝食
など、様々なシーンでぐるりさんのおにぎりは大活躍です。ぜひ一度、味わってみてください。
おにぎり処ぐるり駒沢 店舗詳細
📍東京都世田谷区深沢6丁目3−14
⏰平日朝6時30分〜 売り切れ次第次第終了
定休日:土日・ケータリングご予約は不定期
📱Instagram:https://www.instagram.com/tetotewo_onigiri/?hl=ja