東京都品川区旗の台。駅から徒歩3分の住宅街の一角に数量限定の手作り弁当がある。その名は「ヤドカリ弁当」。
旗の台の飲食店を間借りして、数量限定でお弁当を販売しているので「ヤドカリ弁当」と言うネーミングになったのだとか。
今回は、そんなヤドカリ弁当オーナーの岡田さんに創業にまつわるストーリーを伺いました。
目次
憧れだったお弁当販売を2020年にスタート
今回お話を伺ったのは、ヤドカリ弁当オーナーの岡田(おかだ)さん。
岡田さんの夫が経営しているお好み焼き・鉄板焼きのお店「むーさん」の店舗を間借りして、13時まで手作り弁当を販売されています。ヤドカリ弁当の由来は「宿を借りているから」だとか。
岡田さんがお弁当を始めたきっかけは、イベント関係のお仕事をしていた時に初めてロケ弁を食べ、「自分でも美味しいロケ弁を作りたい」と思ったからだそうです。その思いがコロナ禍を経て形になり、お弁当の店頭販売を2020年から始まりました。
ヤドカリ弁当のコンセプトは、野菜たっぷり家庭料理。毎日食べたくなる優しい味付けを売りにしています。
ヤドカリ弁当がある旗の台は住宅街で大学も付近にあるので、司法書士試験を受けるために勉強中の大学生や、リモートワーク中のビジネスパーソンなどに愛されています。平日毎日ヤドカリ弁当を買いに来るかたもいらっしゃるほど、地域に根付いているお店です。
野菜嫌いの主も認めた!野菜をおいしく食べられるお弁当
ヤドカリ弁当は「野菜がたくさん食べられるお弁当」として人気を集めています。岡田さんに「なぜ野菜がたくさん入った仕立てになっているのですか?」と伺ったところ、「野菜嫌いの主人に野菜を食べてほしかったから」という回答が返ってきました。
野菜嫌いの主人にも野菜をおいしく食べてもらおうと、岡田さんの試行錯誤が始まりました。岡田さんは地元で近郊でとれた今旬の野菜を選び、野菜本来の味を生かした調理方法を得意としています。
人参やカボチャはそのままでも甘いので、砂糖の代わりに甘い野菜をチョイスしたり、ロールカツの中に野菜を入れてフライにしたり、野菜嫌いな方でも美味しく食べられる工夫をしています。
そう語る岡田さんの努力のおかげもあって、ご主人も岡田さんが作るヤドカリ弁当でなら野菜を食べられるようになったそうです。
また、お弁当で使うお肉にも丁寧に下ごしらえがされています。豚肉は一度茹でて豚の油を落とした後、バーナーで炙る“ひと手間”を加えて炒めています。
そのひと手間でお肉が冷めても脂が固まって白っぽくならないので、お弁当で食べた時も香ばしくさっぱりとした口当たりになるのだとか。
牛肉も一度冷やして脂をカットして調理しているので、カロリーもカット。お肉の上質な旨味を楽しめる仕立てとなっています。
季節限定の麺メニューも、販売と同時にすぐに売り切れるほどの人気商品です。
ヤドカリ弁当のおいしさの秘密は、母の愛情と数えきれない手間
岡田さんに1日のスケジュールを伺うと、ヤドカリ弁当の美味しさの裏に隠された手間とこだわりがハッキリと分かりました。
岡田さんは朝4時から自宅のキッチンでヤドカリ弁当の下ごしらえ。味が染みたほうがおいしい料理から順番に時間を計算しながら調理をスタートします。
食材の下準備が終わったら、温度管理をしっかりとして自転車でお店がある旗の台まで運びます。
岡田さんが自宅で調理する理由は、少しでも味を染み込ませてお客様に美味しいものを提供したい想いと、作業効率を上げて新鮮なお弁当をお客様に召し上がってほしい想いが込められているそうです。
おいしい家庭料理!ヤドカリ弁当人気の3種類を実食
今回ヤドカリ弁当で購入したのは左から順に
・洋風幕の内スペシャル弁当 800円(土曜日限定商品)
・小さめオムライス弁当700円
・和風ごはん弁当 700円
透明な蓋の容器に入っているので中身を見て選べるのが良いですね。
販売は午前11時スタートですが、数量限定のため無くなり次第終了になるので気をつけてください。
それではさっそくいただきます。
土曜日限定!洋風幕の内スペシャル弁当 800円
可愛らしいオムライスに目が留まり、迷わず「洋風幕内スペシャル弁当」を選びました。
ケチャップライスがたまごでロール状にくるまれていて、小さくカットされています。
まるでロールケーキのようなオムライスたちです。
「オムライスはやっぱり洋食の定番だよね!」と食べていたのですが、「ヤドカリ弁当は洋食屋さんではなく、お好み焼き屋さんだよ」と知りビックリしました。
今回食べたお弁当のおかずには、オムライスだけでなく、ハンバーグ、ナポリタンなど洋食の定番がいくつも入っていて子供にも大人気のラインアップ。
それぞれのおかずの美味しさがお弁当に詰まっていて、「なんでこんなにおいしいのだろう…?」と考えていると、おかずの上にかかってるさまざまな“ソース”がかかっていることに気づきました。
ケチャップソース、デミグラスソース、タルタルソースなど、お好み焼き屋さんを想起させるようなソースが、お弁当のおいしさを際立たせているんです。
色々なソースが楽しめる洋風幕の内弁当は、初めて食べました。たくさんの種類のおかずがあるので、「次何食べようかな~」と迷いながらも、楽しんで食べられます。
おかずが入ってるカラフルなカップもかわいく、お母さんが作ってくれたお弁当を思い出しました。どこか懐かしく、おいしく温かい味のお弁当です。
僕の子供が大きくなったら作ってあげたくなるような大人も子供も楽しめる優しい味でした。
定番のカラフル洋食弁当!小さめオムライス弁当700円
色とりどりで「おいしそう!食べたい!」という気持ちが自然と湧いてくるお弁当でした!
私がいただいたお弁当はとくにビタミンカラーの黄色が多めだったので、午後のやる気も少し上げてくれた気がします(笑)。
どのお料理も野菜が摂れるように工夫されていて、しかもこれがすべて手作りとは……..。
お弁当を通じてたっぷりの愛情をたっぷりもらった気分になれました!
私が特に気に入ったのはミルフィーユかつとゴーヤとカニカマの和え物。
ミルフィーユかつは彩りにパプリカがあしらわれていて、さらにかつの下にはタルタルソースが!かつを持ち上げるまで隠れて気付かなかったのでなんとも嬉しいサプライズ!ソースとタルタルソースで濃厚なミルフィーユかつが楽しめました。
ゴーヤとカニカマの和え物は苦みをうまく抜いたゴーヤと旨味たっぷりのカニカマが合わさって◎!後味でごくわずかに感じる苦みが爽やかさを演出してくれて、まさに「夏の副菜」と呼べる1品でした。
あー幸せ!ごちそうさまでした!
ほっこり家庭の味!和風ごはん弁当 700円
手作り感あふれる優しい見た目のお弁当は、食べる前からほっこりとした気持ちになりました。
てごねミートボール、ササミカツ、自家製卵焼き、茄子の味噌焼き、半熟茹でたまご、夏野菜のゴーヤ、厚切りベーコンときのこソテーが添えられておりバランスも抜群です。
お肉は冷めていても柔らかく上質な味わいです。シソと一緒に食べるとさらに爽やかな味わいを楽しめました。
手作りミートボールはスパイスが香り、カリっとした焼き加減が絶妙。一品一品手が込んでいるにも関わらず素朴でほっとする味付けで毎日でも食べたいお弁当でした。
お肉の脂をしっかりと処理しているだけあって、冷めていても口当たりさっぱり!衣が薄いので罪悪感なくいただけます。
一つひとつにヤドカリ弁当さんの手間を感じる事ができました。シンプルで野菜たっぷりの家庭料理が一番嬉しかったりするんですよね。
あーおいしかったです!ご馳走様でした。
ヤドカリ弁当 店舗情報
屋号名:ヤドカリ弁当
住所:品川区旗の台2-1-9-101 (鉄板焼 お好み焼 むーさん 旗の台 で販売)
電話:03-5702-1081
営業時間:月〜土 11時頃より(※なくなり次第終了)
Instagram:https://www.instagram.com/yadokari_bento/
鉄板焼 お好み焼 むーさん店舗情報
18歳の時から鉄板焼の世界に入ったむーさんが作るお好み焼き&鉄板焼きは地元の方をはじめ、わざわざ食べたくなるお店として大繁盛。
卵3つ使った、ふんわり豚平焼や、蕎麦のみとトリュフオイルをトッピングした自慢のポテトサラダ、デリバリーで年間1万食売れている豚もちチーズ焼など絶品メニューが勢揃いしています。
お弁当ついでに店内のメニューもチェックしてみてくださいね。
店舗名:鉄板焼 お好み焼 むーさん
住所:品川区旗の台2-1-9-101
電話:03-5702-1081
営業時間:
Instagram:https://www.instagram.com/mu__san__/